ステージに立ち続けてくれている君
9/14公開のジャニーズJr.チャンネル、最後の最後のシーン、北斗くんの本音と本心が隠れているような気がして、なんだかとても素敵だなあと感じました。
機材トラブルでイヤモニから聞こえてくる音と歌がズレてしまい、そのどこにもぶつけようのない、どうしようもない苛立ちがパフォーマンスに現れてしまったと北斗くんが告白してくれました。
そして、直接は言わないけれど「ロックだし良いよね」と京本くんが言ってくれた優しさに触れたと。
私はこの北斗くんの言葉を聞いて、ステージに立つことの怖さについて考えないではいられませんでした。
私は約15年ピアノを弾いています。大学でも音楽の勉強をしています。
ジャンルや規模は全く違うにしろ、私もステージに立つ人間です。本人の気持ちは本人にしかわかりませんが、北斗くんの苛立ちやぶつけようのない感情がなんとなくわかるような気がします。
北斗くんの場合は機材トラブルだったそうですが、私も会場のほんの微細な物音や人の動きが意識に入ったり、ほんの少しの気持ちの綻びがきっかけになったりして自分の気持ちも演奏もバラバラと崩れていって、音が自分の手からこぼれ落ちていってしまうような感覚に襲われて、なんであんな気持ちであんな演奏、って悔しくなったことは数え切れません。
焦り、苛立ち、すごくよくわかります。そして、それを見せてはいけないと思っていても自分の気持ちや演奏をコントロール出来ないことも。
本当に音ってこぼれ落ちていく、逃げていくっていう感覚があるんですよね。自分が出した音があっちこっちに散らばってしまって回収しきれない、というような感覚でしょうか。
アイドルのコンサートに行って、イヤモニを気にして歌いづらそうにしているのを見ると、この音がこぼれ落ちていく感覚を思い出して苦しくなります。私たちにかっこよくてキラキラした自分を見せようとして必死に音を追いかけているのかもしれないなあと思います。
ファンがあれ?って気づくことは本人だって痛いほどわかってるんですよね、当然。しかも一人で舞台に立つって自分一人しか頼れる人はいないのにその自分さえも信頼できなくて苛立つなんてことステージに立つ人間だったら何度だって経験しなきゃいけないんだと思います。
そして、きっと他のメンバーよりたくさん舞台に立つ経験をしてる京本くんだからこそ言ってくれた言葉なんだろうな、と思いました。
烏滸がましいですが、北斗くんには、ステージに立つ怖さを誰よりもわかってくれる仲間がたくさんいるんだろうな、良かったね。という気持ちです。
私はステージに立つのは怖くて仕方がないし正直できればやりたくない(笑)。
どうしようもないトラブルを経験して、歌がどんどん崩れていってしまって苛立ちを隠せなかった。その「苛立ち」という感情を正直にカメラに向かって私たちに教えてくれた北斗くんはとっても強くてかっこいいと思います。
プロなんだから…という批判もたくさん見ましたが、いやんな無茶言うなよ!ほっとけよ!って私なら言ってしまうなあ(笑)
我儘かもしれないけど、ステージの上でどうにもできなくなってしまったときって本当に生きた心地がしないから、なんとかして立て直すのに必死で聴き手のことを考えてる余裕なんて正直ないですよ。
それに、その自分の焦りや苛立ちを口にできる、人に伝えられる演者って少ないと思う。
だからその気持ちを正直に話せた北斗くん、かっこいいよ。本当にかっこいい。
北斗くんがステージに立つことについてどんなふうに感じているかはわかりませんが、今回だけでなく、今までステージで良いことばかりではない沢山の経験をしてきたであろう北斗くんがステージに立ち続けていてくれることが、私にとっては嬉しくてたまらないのです。
この気持ちを北斗くんに伝える術はファンレターくらいしかありませんし、そもそもこんな激重いことを本人にしか伝える勇気はありません(笑)
表情がコロコロ変わって、遠くからでもああ、北斗くんだなとわかる表現をする北斗くんが大好きです。
さー、私も練習しよ!本番が近いんじゃ〜!